Jesus, Lover Of My Soul
信仰生活の証し
 
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■キリストに結ばれる
60代 女性
 わたしはまことのぶどうの木、
 わたしの父は農夫である。・・・   ヨハネ15:1-10

 私は聖書のこの箇所がとても好きです。若い頃からいろいろの機会にお話を聞いてきました。それで自然に親しむ聖句になったのだと思います。教会のステンドグラスやミッション系の建物にはいろいろのデッサンのぶどうの木が飾られていますから、この聖句はキリスト教の象徴的な聖句だと思います。
 実際、私もこの聖句によって、信仰を失わないようにイエス様につながっていよう、教会の交わりの中にあれば悩むことがあってもいつでもイエスさまのもとへ帰ることができると、安心したのです。今回、礼拝でお話する機会が与えられて、今、私が家族の中で抱えている悩みをきっかけに、やはりのこの聖句に導かれたいと思いました。

 イエス様はぶどうの木である私につながっていなさいと言われました。そして、神様が農夫なので、植えられた木はまことのぶどうの木です。なぜ、つながっていなくてはならないのでしょう。神様は枝に実を実らせて、その実が神様の栄光を現すことを望んでおられるからです。
 このみ言葉に何回も触れていたにもかかわらず、私の中には「わたしはぶどうの木、あなたがたはその枝である」という聖句だけが残っていて、私の信仰生活は自分の信仰を失わないためばかりを思っていたようです。それでとにかくぶどうの木から離れまいとだけ思っていました。神様の目的が、私という枝に実を結ばせることだということがわからず、聖書のみ言葉の一部分しか見えていなかったのです。

 数年前、信仰生活五十周年で、東支区の記念会に出席させていただきました。国府田先生とT姉が出席して下さり、また、その時はちょうど勝野先生が伝道生活三十年以上の牧師としてお祝いを頂いたのですが、それを入院中の先生にお届けしたので、特に記憶に残りました。私は両親の信仰によって幼児洗礼を授けられましたので、年齢のわりに早々と五十周年になったわけです。
 この長い年月は何のためにあったのでしょう。神様は両親を用いて、私もぶどうの枝にしてくださったのですが、ただ枝に選んでくださっただけではなく、実を結ぶ目的があったからです。
 こんなにも長い時を、神様は私のために使って下さったのですが、私はたった一つでも神様に捧げる実をつけたことがあるのだろうか。全くわかりません。ただ、神様は私のためにも賜物と働きを与えて下さっており、その恵みも十分だと約束されています。私の遣わされている家庭や職場の人たちとの係わりの中で、日に日に賜物を生かして働くとき、実を結ぶ時が与えられていると思いました。そのために、イエス様の新しい掟を与えて下さったのです。

 この掟が、私にとって無くてはならないことを気づくために、神様は、私に一つの機会を下さいました。私の家族は今、夫と次女の三人です。それぞれ大人の家族ですから、自分の考えに添って生活していることをお互いに理解し合い、あまり心配のない家族と思っていました。この春、夫が心臓のバイパス手術を受け、次女がアトピー性皮膚炎が悪化して生活に支障が出たりしました。
 この様な状態になって改めて家族の中での自分の存在について考えるときが与えられました。そして今、この家族のために神様から遣わされたと思うことができました。
 娘たちが成長した後は、家庭の外に自分の生かされる場を求め、家族の理解もあって出来たことですが、家庭の心配なく働けることを神様に感謝していました。今、体の支障に合わせて気持ちも弱りがちな家族の中にあって、神様は、イエス様の愛の実を結ぶように用いてくださったと思いました。私の家族にイエス様の平安が与えられ、その中で一人一人が栄光の器として用いられるように私の信仰が深められ、熱心にとりなしの祈りが続けられるように神様にお願いしています。
 聖霊さまの助けがなければ、イエス様の掟を守ることも、実を結ぶことも出来ないと思います。イエス様が私の愛のうちにとどまりなさいと言ってくださるのは本当にありがたいことです。神様の深い愛によって与えられたイエス様の十字架と復活の救いを信じて枝となり、イエス様の命の水によってますます育てられたいと思います。

 荒川教会には高校三年生に導かれて四十年以上にもなりますが、その半分以上は町田から通っています。若い頃と違い、教会へ着くまでの道のりが遠く感じるようになりました。けれども帰りは、神様の力と兄弟姉妹の信仰に触れて、その感謝を家に持ち帰ります。そのは神様の恵みです。今、神様は実を結ばせてくださると信じています。

 神様の御名がたたえられますように。

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日本キリスト教団 荒川教会 牧師 国府田祐人  電話/FAX 03-3892-9401  Email: yuto@indigo.plala.or.jp