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聖書のお言葉
「あなたはわが目に尊く、重んぜられるもの、
わたしはあなたを愛するがゆえに、
あなたの代りに人を与え、
あなたの命の代りに民を与える。」
旧約聖書『イザヤ書』43章4節
クリスマスは、イエス様のお誕生をお祝いする日です。
正確にいうと、お誕生日ではなく誕生の記念日ですけど、それはあまり本質的なことではありませんから割愛します。ともかく、クリスマスというのは世界最大の誕生祭なのです。
みなさんにも、きっと大切にしているお誕生日があることでしょう。家族の誕生日、親友の誕生日、恋人の誕生日・・・私たちは愛する人の誕生日を忘れません。その人の存在が大切であればあるほど、その誕生日が喜ばしい日になります。
忘れて欲しくないのは、自分の誕生日を祝うことです。
子どもたちは誕生日が来るのを楽しみにしています。その日はどんなに口うるさいお母さんも優しくなり、いつも夜遅く帰ってくるお父さんも自分のために早く帰宅してくれます。いつもと違うおいしい食事が他ならぬ自分のために用意され、兄弟が何人いようとも自分ひとりだけがプレゼントをもらえる、なんとも素敵な日なのです。そうです。このような誕生日を通して、子どもたちは自分の存在の価値を知り、自分を大切することを体得しているのです。
ところが、大人になると平気で自分の誕生日を忘れてしまいます。思いがけず「お誕生日おめでとう」などと言われると、「こんな年じゃあ、ちっともうれしくないね」なんてうそぶいたりします。本当に悲しいことです。その人は、「年をとったね」と言ったのではありません。「あなたが生まれてきたこと、そのあなたに出会えたことは、私の大きな喜びです」と言ってくれたのです。それなのに、それを喜べないなんて悲しいではありませんか。
あなたはとても大切で、特別な存在なのです。
クリスマスとあまり関係のない話をしているように思うかもしれませんが、そんなことはありません。クリスマスはイエス様のお誕生をお祝いする日です。どうして、イエス様のお誕生が世界中の人々にとってこんなにも喜ばれ、大切な日になのでしょうか。それは、イエス様が世界中のすべての人が神様に愛されていて、神様の子どもであり、どんな小さい人でも神様の前には高価で尊い存在であるということ教えてくださったからです。
だから、クリスマスをお祝いする人々は、イエス様のお誕生をお祝いするのみならず、自分の誕生日も、人々の誕生日も、心から喜び祝う心をイエス様がいただくことができるのです。
あなたは、自分の誕生日をお祝いしていますか?
もし、その心を失っているのでしたら、まずイエス様のお誕生日をお祝いしましょう。きっと、自分の誕生日を心から感謝し、お祝いすることができるようになりますよ。
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