(3)
聖書のお言葉
シメオンは幼子を腕に抱き、神をたたえて言った。
「主よ、今こそあなたは、お言葉どおり
この僕を安らかに去らせてくださいます。
わたしはこの目であなたの救いを見たからです。
これは万民のために整えてくださった救いで、
異邦人を照らす啓示の光、
あなたの民イスラエルの誉れです。」
新約聖書『ルカによる福音書』2章29-32節
アドベント・カレンダーをご存知でしょうか?
教会ではクリスマス前の四週間をアドベントと言います。この時期を子どもたちが楽しく過ごせるように仕掛けをほどこした特別なカレンダーが、「アドベント・カレンダー」です。
たいていアドベント・カレンダーには、雪景色やクリスマスツリーなどの絵が描かれています。その絵の中に12月1日からクリスマスイブまでの日付を表す1〜24までの数字が書かれているのです。数字は順番に書かれているとは限りません。絵の中にランダムに散らばっているのが普通です。アドベント・カレンダーの楽しみは、まず絵の中から今日の日付を捜し出すところから始まるのです。
今日の日付を見つると、次の楽しみがあります。数字のところが扉になっていて、その中にクリスマスにちなんだ絵、たとえばイエス様のお誕生の物語の一場面が隠されているのです。子どもたちは、アドベントの間、毎日一つずつこのカレンダーの扉を開けていきます。
アドベント・カレンダーの楽しみは、待つことにあります。
最後の「24」の扉には、キャンデーが隠されいるなど、子どもたちを喜ばす更なる仕掛けが隠されていることがあります。たいていの子は「次はどんな絵だろう?」とか、特に最後の「24」の扉の中には何が隠されているのだろうとか、すぐにでも全ての扉を開けてしまいたくなる誘惑にかられますが、それをじっと我慢します。
中には誘惑に負けて、そっと次の日の扉を開けてしまう子どももいますが、そういう子は結局全部の扉を開けてしまって、アドベント・カレンダーの楽しみをすっかりをだいなしにしてしまいます。誘惑に抗して、クリスマス・イブまでじっと待ち続けたものだけが、アドベント・カレンダーの楽しみを満喫できるのです。
クリスマスは、主を待ち望むことから始まります。
待つことは辛いことのように思えますが、その一日一日にアドベント・カレンダーのような扉があって、それを開けるとその中にあなたをイエス様のもとに導く素敵な絵が隠されているのです。その一つ一つの扉を開けて進んでいくと、最後にあなたが本当に待ち望んでいたもの、救い主イエス様との出会いを見いだすでしょう。
前
目次
次
聖書 新共同訳:
(c)共同訳聖書実行委員会
Executive Committee of The Common Bible Translation
(c)日本聖書協会
Japan Bible Society , Tokyo 1987,1988
お問い合せはどうぞお気軽に
日本キリスト教団 荒川教会 牧師 国府田祐人 電話/FAX 03-3892-9401 Email:
yuto@indigo.plala.or.jp