■ 独りぼっちではない
二人は旅を続け・・・この言葉に、私は深い慰めを覚えます。ナオミは、決して独りぼっちではなかったからです。
ナオミは、飢餓に苦しむ自分の国を捨て、新天新地を夢見てモアブにやってきましたが、そこですべてを失ってしまいました。深い悲しみと苦しみを味わって、ナオミは悟ります。
(どんなに辛くても国を離れてはいけなかったのだ。それは神様が与えてくださった国なのだから・・・どんなに辛くても、神様のもとにいるべきだったんだ)
こうしてナオミは、悲しみという大きな荷物を背負って、神様のもとに帰ろうとするのです。しかし、この時、ナオミは一人ではありませんでした。モアブで何もかも失ったはずなのに、ナオミの横には、「決してあなたのお側を離れません」と言って、ぴったりとついていてくれるルツがいたのです。
■ 私たちを独りぼっちにさせない神
二人は旅を続け・・・
私は慰められます。ナオミはモアブの地で夫を失い、二人の息子まで失ってしまいました。しかし、すべてを失ったナオミの横には、心優しきモアブ人女性ルツがいたのです。それが神様の優しさでなくて何でしょうか。
私たちも、人生でいろいろな大切なものを失うことがあります。それは、私たちには計り知ることのできない厳しい神様の御心としか言いようがありません。
しかし、神様は私たちを苦しめるだけのお方ではないのです。神様に依り頼む者には、どんな悲しみや苦しみの中であっても、神様は必ず素晴らしい贈り物をしてくださいます。そして、神様に立ち帰ろうとする道を励まし、支えてくださる友を与えてくれるのです。
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